シャバアサナ


アーサナは日本語では座法、と訳されます。「ヨーガスートラ」に習えば、アーサナは座っているポーズの事を基本的に示し、「ハタヨガプラディピカ」ではハタヨガの基本の33ポーズがアーサナとして説明されています。ヨガの伝統では、全部で840万のアーサナがあると言われ、言い換えれば、人生の中でとる形くらいにある、ということでしょう。アーサナには、物、植物、両生類や、動物、魚、胎児、鳥、聖者、神様の名前がついて、その形の真意を現しています。

中でも一番難しいと言われているのが「シャバアサーナ」。死体や屍のポーズと日本語では言われているアーサナ。このシャバアサーナが出来るようになれば、瞑想状態が、訪れると、私の先生の一人も説明していました。

私はアシュタンガヨガのプライマリーシリーズを練習していますが、約1時間半程、ウジェーイと可能な限り、バンダをキープして動き続けるので、終わった後のシャバアサナは、普通の生活ではなかなか味わえない、言葉にしにくい状態がやってきます。

アシュタンガヨガの創始者のパタビジョイスは、クラス中、生徒に向かって、シャバアサナをシャバアサナとは言わず、「take rest」と言っていたらしいです。
彼のグルはアイアンガーのグルと同じ、クリシュナマチャリャヤですが、彼は、5分間、心臓を任意に止めることが出来たという、伝説を持つ聖人です。医師の証明書も残っています。

Krishnamacharya100歳の時
そんな人に教えられたパタビジョイスが、シャバアサナを生徒に「take rest 休憩」というのも頷けます。この話はシャバアサがいかに奥が深く難しいかを、思い知らせてくれます。

でもヴィンヤサの後のシャバアサナ、一体意識はどこに行っているのか、、、この至福の状態は酸素を多く取り込み、副交感神経がドバーっと作用し、脳内麻薬がどくどくと出ているのか、、更に強力なクンバカという、呼吸していない状態が続くので、無意識のような半眠半覚醒の状態と言ったらいいのか、うまく言えません。。研究課題の一つです。。そのうち分かるでしょう。この状態を、自分のタイマッサージの施術中の人にも似た感じで見受けられます、なるほど、タイマッサージは怠け者のヨガであり、リラックス効果は抜群ですね。。。(宣伝)

心臓を止めたり、幽体離脱したりする、ハイレベルなシャバアサナはできませんが、シャバアサナの至福感には病み付きです。
一般的には、カラダ全体の力を抜く、活力を回復させたり、精神を落ち着かせたり、思考を止め、集中や瞑想の練習となる、様々に効果のある、大事なアーサナです。