本治


私が一番始めに習ったセラピーワークは、中医学の推拿療法でした。経絡や経穴を刺激する経絡療法です。今思えば、何も知らないままにこの学習をして、つぼや経絡を覚えたのは、ラッキーでしたし、中国式のマッサージが個人的には一番好きです。私自身はリラクゼーションのセラピストですが、人それぞれ体や体質は違うので、それぞれの体に対応して施術出来るように心がけています。

セラピーを始めたばっかりの頃、中医学の教えの中で、いつも頭にあったことがあります。
中国医学の哲学では、医者はまずその症状を抑える、表面に出ている症状を抑えます。これを標治と言います。そして、その後、その表に出ている症状の原因となっている元を治すということです、本治と言われます。よい医者は患者の性格を変えるといわれています。

性格は病気と相互にリンクし合っているという考え方があります。病んでいる経絡によって、その人の人格に影響しますし、その逆も起こるのです。その他にも、皮膚の色や、匂い、現代の機械では測り知れないことも含めて診ていきます。

そしてさらに、よい医者は未病を治す、こういう医者を中国では「聖医」と呼ぶらしいです。タイマッサージでもこの考え方はあります。機械で測り、数字に頼る現代医学のお医者さまには欠けている所、、、かもしれません、、、

病気になったときは何か、生活の中で不和な部分があり、体がバランスをとろうとしている過程にあるので、生活に見直すべき点があると、考えて、前向きに症状を抑え、生活のバランス、考え癖、行動パターン、食生活、を見直すタイミングなのだと思います。頑張りすぎている人、まじめ過ぎてストレスを一人で抱え込んでいる人、オーバーワークにも体は酷使されます。

環境に体は適応します、思考パターンや行動パターンは性格に影響されることは確かですよね、、体が変わることでマインドも変わることは、ヨガをしていればよく経験することです。アーサナによってマインドをカームダウンさせたり、またはアッパーになったりします。支離滅裂にアーサナを練習しても体によくないこともありますし、逆に効果的なシークエンスを作ることもできます。経験のない人は、信頼できる指導者の元で始めることが無難です。アイアンガーヨガのクラス中にも怪我をしたり、体を痛める人はいますし、私自身も、先生の指導のもととはいえ、何も知らなかった頃、膝を痛めています。


(その他にも、運命的にもたらされる、事故や、死、病は確かに存在します。それについてはまたの機会に。。。。。)