腸洗浄


腸洗浄:インドではSHANKHAPRAKSHALANA、またはVARISARA DHAUTI、と言われています。SHANKHAは、巻貝、ほら貝(この言葉はいろんな聖人、偉人に関係する言葉でもあり、いろんな場面に出てきます。)この場合は、腸や海綿状の巻いた形を示しているのでしょう、PRAKSHALANAは完全に洗う、と言う意味です。伝統的にはVARISARA DHAUTIとして知られていますが、最近はSHANKHAPRAKSHALANAと言われることのほうが多いようです。VARISARAは2つの言葉から成り、VARIは水を意味し、SARA はエッセンス、本質を意味しています。この練習はカラダを浄化し、変容させる、アーユルヴェーダのテクニックのKAYA KALPAの一部です。KAYA はカラダ、物質としての肉体、KALPAはトランスフォーメーション、変容の意味です。
インドにいたときに、体調を崩し、何度も嘔吐し、断食をしてみたりしましたが、体力が低下し、4日ごとに熱を出し、マラリアの検査をしたりしていた時、ヨガの先生に、薦められて、このクレンジングテクニックの一つ、腸洗浄を試したことがあります。インドの年配のヨガの先生は、調子が悪くなると、この腸のクレンジングをしろと薦めてきます。
この腸洗浄も何種類かのタイプがあり、初めは信頼できる先生の指導の下で行うべきです。いろんな環境、準備を整えてする必要があります。

私が試したのは、ぬるま湯に塩をとかし飲み、腸内を塩水で洗い流す方法で、前日から食事を軽めにし、洗浄後に食べるためのキチェリという、(インドでは調子が悪いときにみんなこれを食べる)、豆とターメリックのおかゆ、塩抜きを宿の家族に用意してもらっていました。

殆どクリアな水が出るまで、ぬるい塩水を飲んではトイレで出していきます。その時、鼻の洗浄もあわせて行います。
私が試したのは、ハードな方なので、洗浄後一ヶ月は、食事制限があり、食べてはいけないものが結構あります。胃や、腸の菌も洗い流されているので、粘膜が傷つきやすくなり、刺激の強いものや、甘いもの、カフェイン、かんきつ類、乳製品、その他いろいろと食べてはいけない制限があります。(それまでは気にせず食べていた添加物にも体はすぐに反応し、うっかり口に入ると入った瞬間に、大きい血の塊が舌に出来たり、嘔吐したりしました。)そしてその後6ヶ月はこの腸洗浄をしてはいけません。

腸洗浄後は、それまで続いていた頭痛がなくなり、食欲が増加し、吸収率が上がるのか、みるみる太っていきました。。。そして、体の浄化に伴い、精神的にも浄化されます、浄化の後は瞑想状態に入りやすいです。

セラピストとヨガの経験上、常に感じることは、体は常に宇宙と調和していると言うことです。瞬間瞬間に地球の引力とのバランスをとっています。そして、生命の法則で、自然の免疫が体を常に浄化しようとしています。
それを助ける方法や知識が長い歴史の中で育まれています。
毎日の生活で体内に取り込んでいるものの中に余計なものがあれば、体は反応し、外に出そうとします。体内を浄化する事で、また体もそれに反応していきます。何か不調があるときは、しばらく休んで、体の声に耳を傾ける時ではないでしょうか。。。

(おまけ:初期のヨガウパニシャッドの説明によるとハタヨガは「SHATKARMA」で構成されており、それは緻密で、秩序だったサイエンスです。「SHAT」は「6」、「KARMA」は「行為」と言う意味です。SHATKARMAは6つの浄化のテクニックのグループで成立しています。これはハタヨガの目指す、2つの主要なエナジーの流れ、「イーダ」、「ピンガラ」の間の調和を保ち、肉体的、精神的な浄化とバランスに到達させる技術です。アーユルヴェーダで言う、3つのドーシャのバランスが保たれている時はする必要はありません。)